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口頭

高温低加湿下で動作可能な燃料電池用グラフト型電解質膜の開発

榎本 一之; 高橋 周一; 大庭 遥奈*; 木原 伸浩*; 前川 康成

no journal, , 

次世代燃料電池に不可欠な高温低加湿下でも高イオン伝導性を示すグラフト型電解質膜の合成を目的に、イオン伝導を担うスルホン酸と低加湿下での保水性が期待できる水酸基を併せ持つアルキルグラフト鎖を導入した電解質膜を作製した。グラフト型電解質膜の合成は、基材膜としてエチレンテトラフルオロエチレン共重合体を用い、グラフト鎖の高分子変換反応によるスルホアルキル化を以下の2段階反応で行った。(1)$$gamma$$線照射した基材膜に酢酸ビニルをグラフト後、アセトキシル基のけん化により定量的にポリビニルアルコール(PVA)グラフト鎖に変換した。(2)PVAグラフト膜は、スルホン化試剤である1,3-プロパンスルトンとトリエチルアミン触媒存在下、トルエン中24時間加熱還流することで、スルホン化率39%(残り61%が水酸基)のアルキルグラフト膜(イオン交換容量1.2mmol g$$^{-1}$$)に変換した。得られた電解質膜は、基材膜に近い機械強度(48MPa)を示し、現在のところ80$$^{circ}$$C, 30%RHの低加湿下での伝導性が最も高いNafion膜に近い導電率(3.8$$times$$10$$^{-3}$$S cm$$^{-1}$$)を示した。

口頭

Radix W線量計の数kGy領域での$$gamma$$線応答特性

市川 達也*; 渡辺 宏*; 佐藤 良成*; 武久 正昭*; 清藤 一; 小嶋 拓治

no journal, , 

透明PMMA線量計(Radix W)の応用拡大を目的として、従来よりも短い読み取り波長領域における線量応答特性、それらへの照射中温度の影響及び照射後の応答安定性を調べた。この結果、これまでの測定可能線量範囲5$$sim$$50kGyに加えて、医療機器滅菌における検定線量や食品照射の品質保証などに有用な線量域1$$sim$$10kGyも$$pm$$1%以内の高精度で測定できることが明らかになった。

口頭

ラジアクロミック線量計の評価; $$gamma$$線による校正と加速エネルギー250keV, 100keV電子線の吸収線量計測への適用

武井 太郎*; 石川 公俊*; 清藤 一; 花屋 博秋; 春山 保幸; 金子 広久; 小嶋 拓治

no journal, , 

電子線の線量測定に広く用いられているラジアクロミック線量計(FWT-60)の特性評価を行った。$$gamma$$線及び2MeV電子線照射で得られた結果からFWTの線量換算式を作成し、それを250keV, 100keVの電子線照射で得られた結果に適用した。これから$$gamma$$線よりも2MeV電子線で得られた線量換算式の方が250keV, 100keVの設定線量との整合性が良い傾向にあった。これより、低エネルギー電子線についての校正結果はエネルギーが違っても電子線に基づく方が良いことがわかった。

口頭

$$gamma$$線で校正したフィルム線量計の低エネルギー電子線への適用検討

中井 康二*; 坂本 修*; 清藤 一; 春山 保幸; 金子 広久; 小嶋 拓治

no journal, , 

現在工業利用が拡大しつつある数10$$sim$$300keV電子線の線量測定に広く使われている数種の既存のフィルム線量計(ブルーセロファン, GAF)について、$$gamma$$線を用いて校正した線量計の電子線への適用の実効性を検討した。両者の線量計ともに2回の校正を実施し、$$pm$$2%以内で一致した。電子線照射については300kV, 800kV, 2MVで実施したが、いずれの線量計も加速電圧の影響は見られなかった。また、ブルーセロファンは湿度管理することにより、再現性が良好なことを確認した。これよりブルーセロファン、GAFは原子力機構高崎量子応用研究所での$$gamma$$線標準場にて校正の可能性が見いだせ、低エネルギー電子線の線量評価に適用できることが明らかとなった。

口頭

電子線と触媒を併用した揮発性有機化合物の分解促進反応

箱田 照幸; 広田 耕一

no journal, , 

塗料工場からの換気ガスに含まれる揮発性有機化合物(VOC)の分解除去を目的として、大気圧プラズマを形成できる電子線照射と、触媒を併用した処理技術の開発を進めている。本研究では、電子線が誘起する触媒反応を明らかにするために、VOCの一つであるキシレンの酸化分解を指標として、数種の触媒材料についてその併用効果について調べた。その結果、オゾン分解触媒であるMnO$$_{2}$$,放電プラズマとの併用効果があるTiO$$_{2}$$触媒(金属担持有及び無)の場合、キシレンの酸化分解量は触媒を電子線が直接照射されない位置に設置したときに最大になり、触媒表面上でキシレン由来の照射生成物が照射由来のオゾンにより間接的に酸化分解されて生じることを明らかにした。また、$$gamma$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$の場合では、他の触媒とは異なり、その表面が電子線で照射される条件で酸化分解量が大きくなることを見いだした。この理由の一つとして、プラズマが化学的に$$gamma$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$表面に酸化力の大きな正孔を生成し、この正孔が有機化合物を酸化分解したと考えられる。さらに、$$gamma$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$についても、酸化分解に与える担持金属の効果を定量した。

口頭

電子線グラフト重合によるゴム表面処理とその工業的応用

溝手 範人*; 片貝 秋雄; 玉田 正男

no journal, , 

自動車用ワイパーゴムの表面改質として塩素処理が行われているが、このプロセスでは、塩素,酸廃液の発生など環境面で大きな問題を抱えており、代替技術が望まれている。われわれは、代替技術として電子線グラフト重合による表面改質に着目し、表面処理された天然ゴムのワイパーゴムとしての機能特性を検討した。ゴム基材への2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)のグラフトを行った結果、ゴム表面のグラフトポリマー組成比は照射線量、モノマー濃度の増加に伴って大きくなり、20kGy, 70wt%の条件で0.9に達した。グラフトポリマー組成比と表面硬度の関係では、グラフトの進行に伴って表面硬度は上昇し、0.7付近を越えると急激に上昇した。このことから摩擦の低減化が期待できる。そこでHEMAのグラフトによる摩擦係数低減への効果を検討した。グラフトポリマー組成比が0.7を超えるとドライ摩擦係数は急激に低下し、組成比に対する表面硬度とドライ摩擦係数の変曲点が0.7付近で一致した。これらの結果から、HEMAのグラフトによるゴム表面の硬化が摩擦低減化に寄与していることがわかった。塩素処理されたゴム表面の摩擦係数はおよそ0.65であり、HEMAをグラフトすることによって、優れた摩擦特性を示すことが明らかになった。

口頭

放射線と活性汚泥を併用した水中医薬品類の処理に関する研究

木村 敦; 田口 光正; 広田 耕一

no journal, , 

市販の医薬品類の中には環境残留性や慢性毒性を有するものもあるため、長期曝露により水棲動物に悪影響を与える恐れがある。しかし、一部の医薬品類は難生分解性であるため、浄水・下水処理場で採用している活性汚泥処理法で完全に分解するのは難しく、水環境中に排出されている。本研究では、活性汚泥処理法の前段に放射線照射法を適用することで、難分解性医薬品を生分解性物質に変換し、高効率で除去するプロセスの開発を目的とした。処理対象物質として、水環境中で検出されかつ消費量の高い医薬品類6種を選択し、$$gamma$$線分解実験を行った。各医薬品濃度は線量の増加に伴い指数関数的に減少し、2.0kGyでほぼ消失したことを明らかにした。次に、放射線を照射した後に微生物分解を行う併用処理の検討を行った。実排水中のカルバマゼピンの濃度は$$gamma$$線照射より1.0kGyで消失するものの、酵素免疫測定法によって評価した生物活性は残存した。この$$gamma$$線照射後の試料の生物活性は、3時間かけて微生物分解することにより慢性毒性発現下限値(0.05$$mu$$M)以下にすることができた。以上より、放射線・活性汚泥併用処理を用いることで、効率よく難分解性医薬品類を無害化できることを明らかにした。

口頭

電子線前照射グラフト重合法を用いた吸着速度の迅速な硝酸イオン選択性陰イオン交換繊維の開発

城 昭典*; 吉田 裕美*; 藤本 留理子*; 片貝 秋雄; 玉田 正男

no journal, , 

硝酸イオンを選択的に吸着する強塩基性陰イオン交換樹脂が市販されているが、工業規模で用いるイオン交換樹脂の粒径は0.5mm内外と大きく、カラム法による吸着操作における空間速度(SV)は20$$sim$$40h$$^{-1}$$が上限である。本研究では硝酸イオンを迅速かつ選択的に吸着可能な強塩基性陰イオン交換繊維を合成し、カラム法による硝酸イオン吸着特性を評価した。ポリエチレン被覆ポリプロピレン短繊維)にクロロメチルスチレン(CMS)をグラフトした繊維にトリブチルアミン(TBA)又はトリアミルアミン(TAA)のエタノール溶液を80$$^{circ}$$Cで5h反応させて、目的のTBAとTAAを官能基とする繊維を得、その陰イオン交換容量は1.4と1.2mmol/g-繊維であった。各繊維をカラムに充填し、1.0mMの硝酸ナトリウム水溶液をSV500, 1000及び3000h$$^{-1}$$で通液し、硝酸イオンの破過曲線を求めた。破過曲線の形状は通液速度に依存せず、ほぼ重なっていることからこの繊維の硝酸イオン吸着速度が極めて迅速であることがわかった。SV3000h$$^{-1}$$の通液速度はイオン交換樹脂充填カラムの場合の約100倍の速度であり、吸着操作に要する時間は樹脂の場合の1/100となる。5%破過容量は約0.5mmol/gで総吸着量は1.2mmol/gであった。また、Cl$$^{-}$$並びにSO$$_{4}$$$$^{2-}$$の硝酸イオンの吸着に及ぼす影響を検討したところ、アルキル鎖長の長いFTAAでは、5倍モルまでこれらのイオンの妨害はなかった。

口頭

新規PET診断用薬剤$$^{76}$$Br標識MBBGの開発と腫瘍イメージングへの応用

渡邉 茂樹; 花岡 宏史*; Liang, J. X.; 飯田 靖彦*; 渡辺 智; 遠藤 啓吾*; 石岡 典子

no journal, , 

褐色細胞腫や神経芽細胞腫などの神経内分泌腫瘍の治療には$$^{131}$$I-MIBGを用いたRI内用療法が用いられており、その治療前後では$$^{131}$$Iの$$gamma$$線を利用したMIBGシンチグラフィにより、治療の適応検討や治療効果判定などの診断が行われている。一方で、MIBGシンチグラフィは解像度や感度が低く病変部位や小さな転移部位の把握には限界があり、より精確な診断を行うためには解像度が高く定量性に優れるポジトロン断層撮像法(PET)の適応が有効な手段として考えられる。そこで、われわれはPET利用可能なポジトロン放出核種である$$^{76}$$Brを用いてMIBG誘導体$$^{76}$$Br-MBBGを合成し、PET診断用薬剤としての有用性を明らかにすることを目的として、担がんモデルマウスを用いた体内分布実験及びPETイメージング実験を行った。その結果$$^{76}$$Br-MBBGを標識率43%(放射化学純度97%以上)で合成した。また、褐色細胞腫移植マウスを用いた体内分布実験の結果、$$^{76}$$Br-MBBGは腫瘍に特異的に高集積することが明らかとなった。また、PETイメージング実験では、投与3時間以降に褐色細胞腫を明瞭に描出する画像の取得が可能であった。以上の結果から、$$^{76}$$Br-MBBGは神経内分泌腫瘍のPET診断薬剤として有用であることが示された。

口頭

アブラナ根におけるカドミウムの挙動に対するグルタチオンの影響

中村 進一*; 長坂 俊紀*; 頼 泰樹*; 服部 浩之*; 茅野 充男*; 鈴井 伸郎; 伊藤 小百合; 河地 有木; 石岡 典子; 藤巻 秀

no journal, , 

本発表では、植物の根に投与したグルタチオン(GSH)が地上部へのカドミウム(Cd)の移行・蓄積を抑制する現象の分子メカニズムを解明することを目指して、根におけるカドミウムの挙動を調べた実験の結果を報告する。供試植物としてアブラナを用い、Cd処理は10$$mu$$Mの濃度で2日間とし、GSH処理区では水耕液に1mMの濃度でGSHを添加した。処理後、収穫した根より、遠心分離法を用いて、セルサップを回収した。セルサップのCd濃度はフレームレス原子吸光法により測定した。各処理を行った植物のCdの吸収・移行・蓄積の様子はポジトロン放出核種イメージング技術を用いて、モニタリングし、その動態を比較することを試みた。セルサップの分析結果より、Cd添加区では対照区に比べて、シンプラスト,アポプラストにおけるCdの存在量が、それぞれ有意に減少していた。一方、収穫した根に蓄積したカドミウムの総量には有意な差は見られなかった。これらの結果は、GSHは根が吸収したCDのシンプラストにおける存在量を減らすことで、導管へのCdの積み込みを抑え、地上部へのCdの移行・蓄積を抑制していることを示唆している。PETISの実験では、根においてCdが吸収される様子を可視化することに成功した。画像解析の結果、GSHは根圏からのCdの吸収にも影響を及ぼしていることが確認できた。

口頭

CdTe検出器を用いた植物栄養の複数元素同時モニタリングシステムの開発

鈴井 伸郎; 山口 充孝; 河地 有木; 山崎 治明; 石岡 典子; 藤巻 秀

no journal, , 

本発表では、「生きた植物体」における「複数元素」の吸収活性を測定するために開発した、$$gamma$$線スペクトロメーターを用いたモニタリングシステムについて報告する。$$gamma$$線スペクトロメーターとして高エネルギー分解能を持つCdTe半導体検出器を用い、異なる$$gamma$$線を放出する植物栄養元素のRIトレーサーを植物体に投与し、水耕液中の$$gamma$$線スペクトルを連続的に取得するシステムを構築した。次に播種後4週間のイネに$$^{109}$$Cd(80kBq)及び$$^{65}$$Zn(650kBq)を経根投与し、得られた$$gamma$$線スペクトルの経時データから88keV及び1116keVのピークカウントを抽出した。その結果、イネにおける$$^{109}$$Cd及び$$^{65}$$Znの吸収量の経時変化を12時間に渡り追跡することに成功した。現在、$$^{54}$$Mnと$$^{59}$$Feを加えた計4核種の同時モニタリングを検討しており、「植物栄養学」の研究分野において高いインパクトを持つRIトレーサー実験系の確立を目指している。

口頭

原子力機構TIARAサイクロトロンにおけるマイクロビーム技術

横田 渉

no journal, , 

TIARAでは、サイクロトロンで加速した数百MeV重イオンビームを直径1ミクロン以下のスポットに形成するマイクロビーム形成技術の開発に世界で初めて成功した。また、マイクロビームを用いて1個のイオンを1箇所に1ミクロンの空間精度で狙い撃ちするシングルイオンヒット技術を確立した。これらの技術はバイオ技術研究及び半導体耐放射線性評価研究に利用され始めている。本発表では、マイクロビームやサイクロトロンに馴染みの薄い聴衆が理解できるように、まずマイクロビームとシングルイオンヒットの概念、及びサイクロトロンでのビーム加速の様子をアニメーションを交えてわかりやすく解説し、これをもとに、サイクロトロンのビームをマイクロビーム化するために必要な、ビームエネルギー幅の縮小,サイクロトロン磁場の高安定化などの高度技術を紹介する。さらに、マイクロビーム・シングルイオンヒット形成の調整方法と照射実験の具体例を挙げて、照射実験の全体的なイメージを提供する。

口頭

原子力機構高崎研におけるMeV級電子線量測定システムの不確かさ評価

花屋 博秋; 清藤 一; 金子 広久; 春山 保幸; 小嶋 拓治; 須永 博美*

no journal, , 

放射線加工分野の拡大に伴って、工程及び品質管理の手段として、線量測定は重要な基盤技術となっている。電子線量測定においては、加速器の各種パラメータなど、測定結果に影響を及ぼす因子が多く、共通した評価をすることが困難で、施設ごとに海外の校正機関の校正サービスなどを利用しているのが実状である。原子力機構高崎量子応用研究所では、熱量計,電子流密度測定器及び三酢酸セルロース(CTA)線量計からなる電子線量測定システムを既に開発しており、これを用いた電子線量測定の不確かさは2.47%と推算されている。今回は、国際的標準機関の英国物理研究所(NPL)のアラニン線量計を用いて、この結果の信頼性を評価した。アラニン線量計を基準として、CTA線量計との2MeV電子線照射時の線量測定値を比較したところ、両者の差は$$pm$$2.2%以内で、すでに行われた内部比較結果の$$pm$$2%以内とよく一致した。さらに、両者の不確かさから求めた合計不確かさは、2.04%で、この値は、すでに求めた電子線量測定システムによる不確かさ2.47%とほぼ整合した。

口頭

新鮮果実の照射の有無の判別が可能なESR検知法

菊地 正博; 森下 憲雄; 小林 泰彦; 鵜飼 光子*; 小川 英之*; 下山 雄平*

no journal, , 

熱帯果実は、輸入の際には害虫防除のため厳重な植物検疫が実施され、世界的には放射線照射の利用が拡大している。適切な流通管理のためには照射履歴判別法(検知法)が必要であるが、国際的に認められた検知法の一つである電子スピン共鳴(ESR)法は、おもに乾燥食品に適用されている。そこで、従来ESR法に向かないとされていた生マンゴーを対象として、照射の有無の判別が可能なESR検知法を確立した。測定条件を最適化して、ノイズの少ない状態で測定したところ、照射された生マンゴーの凍結乾燥検体でサイドピークを検出できた。このサイドピークは生の状態で4$$^{circ}$$Cに照射後1週間以上保存しても検出することができ、シグナル変化は直線的な線量応答を示した。したがってサイドピークを指標とすると、照射された生マンゴーの吸収線量の推定が可能と考えられる。今回の確立したESR法は、試料の凍結乾燥と磨砕後の測定だけで済む簡便な方法であるため、多検体からのスクリーニングが可能となり、さらに、水分含量の高い青果物をはじめとして、より広範な食品に適用できる可能性がある。

口頭

シクラメンにおける花色合成遺伝子群の解析

秋田 祐介; 石坂 宏*; 中山 真義*; 北村 智; 長谷 純宏; 田中 淳; 鳴海 一成

no journal, , 

イオンビーム照射による植物の変異体作製は、$$gamma$$線照射に比べて突然変異率が高く、新品種の作出に直結しやすいことから、増加傾向にある。我が国で最も栽培されている鉢植え植物であるシクラメンは、花色のバリエーションが少なく、その広がりが求められている。そこでシクラメンのイオンビーム照射による新しい花色を持つ変異体作製が進められているが、シクラメンは種子から開花までの期間が長く、有望な変異個体の効率的な選抜には花色の選抜マーカーの開発が必要である。しかしながら、シクラメンの花色に関する知見は少なく、選抜マーカー開発のためには、花色とそれにかかわる遺伝子との相関関係を明らかにすることが必須である。そこでシクラメンの花色とその生合成に関する遺伝子群との関連を調べるために、紫色の花色を有するシクラメン野生種とその花色が白色である変異体を用いて、それぞれの花弁における色素分析と色素生合成に関与する遺伝子群の比較解析を行った。

口頭

ダイズ子実のカドミウム汚染のメカニズム; ポジトロンイメージング技術$$times$$植物栄養学

伊藤 小百合; 鈴井 伸郎; 河地 有木; 石岡 典子; 藤巻 秀

no journal, , 

カドミウム(Cd)は人体に悪影響を及ぼす有害金属として知られている。我が国では近年、ダイズのCd汚染が深刻な問題となっている。本研究では、ポジトロンを放出する$$^{107}$$Cd(半減期6.5時間)と$$gamma$$線のみを放出する$$^{109}$$Cd(半減期453日)を用い、ダイズ植物体内のCd移行を画像化した。複数の放射性Cd核種を併用することで、分オーダーから月オーダーまでのCd動態を明らかにした。PETISとオートラジオグラフィで得られた結果を総合し、Cdが2日以内に子実に到達すること、葉には3日後に到達することが明らかとなった。すなわち、Cdが葉を経由せずに直接子実に移行していることが示唆された。ダイズ子実のCd汚染は、若い時期に葉に蓄積したCdが子実へ移行することによると考えられてきた。本研究結果から、子実つけ始めの時期において、土壌から吸収されたCdが直接子実に移行していることが初めて明らかとなった。

口頭

次世代RIイメージング装置; 半導体コンプトンカメラの開発

河地 有木; 山口 充孝; 佐藤 隆博; 神谷 富裕; 荒川 和夫*; 渡邉 茂樹; 石岡 典子; 武田 伸一郎*; 石川 真之介*; 青野 博之*; et al.

no journal, , 

コンプトンカメラはPET・SPECTに代わりうる次世代の生体内トレーサイメージング装置といえる。しかし、PETの2点間コインシデンス法やSPECTの物理的コリメータによる$$gamma$$線源同定法と異なり、コンプトン散乱事象を精確に検出することで$$gamma$$線の飛来方向を同定するコンプトンカメラ法には、数多くの技術的革新が必要であった。近年日本の研究グループでは、さまざまな工夫によりコンプトンカメラを世界に先駆けて実現してきている。中でもわれわれは群馬大学・宇宙航空研究開発機構とともに、宇宙線観測を可能にする最先端半導体検出器を用いたSi/CdTeコンプトンカメラを、生体内トレーサイメージング装置として利用することを目的とした研究開発を行ってきた。今回、開発したプロトタイプ機を用いて、Si/CdTeコンプトンカメラが持つ撮像性能を評価するための実験を行い、医学・生物学用途で必須となる性能(広い視野角度、連続的広がりを持つ線源の撮像能)を有することを確認できた。今後、取得画像の特性を把握し、画像再構成法や画像の定量化といった実用化に向けた研究開発が必須課題となる。

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